ライフスタイルストア「PLAZA」、公式アプリのリニューアルや運用で気をつけたポイントとは?

 Post by MML編集部

ライフスタイルストア「PLAZA」のアプリリニューアル事例。2013年に会員証をメインとした公式アプリをリリース、昨年11月にアプリをリニューアルされた。今回リニューアルされた目的は何か、社内の体制はどのように行っているか、リニューアルしてどのような変化があったのか事例を交えながら語った。

スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイルカンパニー 佐々木 透氏

株式会社スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイルカンパニー マーケティング本部 テクノロジー推進室 担当課長 佐々木 透氏

本記事は、Repro、ロケーションバリュー、FROSK、モンスター・ラボの4社共催で開催された「アプリの虎 Vol.4 ~有名企業のアプリ活用最前線~」より、スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイルカンパニーの佐々木氏から「ライフスタイルストア『PLAZA』がアプリをリニューアルした背景と運営のコツ」というテーマで講演を行った。

ライフスタイルストア「PLAZA」は1966年、ソニー創業者である盛田 昭夫氏が、アメリカンスタイルのドラッグストアを作りたいとの発案から 東京・銀座のソニービルに「ソニープラザストア」をオープン。長年「ソニプラ」の愛称で親しまれていたが、現在はプラザスタイルカンパニーが運営されている。

PLAZAの客層は、女性がメイン。輸入生活雑貨と言うカテゴリーを国内でスタートし、「ライフスタイルストア」という業態で店舗を運営している。

顧客接触時間の最大化を目的にアプリをリニューアル

「PLAZAアプリ」自体は2013年にリリース。当時は「PLAZA PASS」という会員証が表示できる機能がメインのアプリだった。機能を絞っていたことからなかなかユーザー数が増えないという課題もあって、2018年11月、PLAZAアプリをリニューアルした。

リニューアルに際して佐々木氏は、「ONE PLATFORM SHIFT」という計画のもと、集客や販促施策をアプリにまとめることを主な目的としてリニューアルを進めてきたと語る。今回新たに、会員ステージ制を導入。ある回数まで購入するとランクが上がり、お得に購入ができるというもの。そのほか限定商品、店頭イベントなどのコンテンツも新たに追加された。

「『いつでも どこでも PLAZAといっしょ』というテーマを掲げて、お客様は PLAZAアプリを起動すれば今のPLAZAが分かるということで、情報収集の目的としてアプリを開発しました。つまり、顧客接触時間の最大化を目的としていまして、アクセス数を底上げしていくことで、PLAZAの顧客化、さらには固定客化につなげていきたい」と抱負を語った。

使いやすさとデザインにこだわり

PLAZAアプリを開発するにあたっては、特に「使いやすさ」と「デザイン」に力を入れているという。「もともと会員証アプリとして機能していたので、使いやすさは外せないと感じていました。アプリを開いたときにバーコードだけ表示されても面白くないので、PLAZAらしさを演出するためトップにバーバーパパを掲載した」という。

さらにデザイン面では「PLAZAでは各ソーシャルメディアを展開していますが、その中で Instagram が人気を博していまして、Instagram の投稿情報を活用してアプリに反映させたいという想いからデザインを考えました。そのほか、配色といった部分にもこだわりました。これを見れば現在のPLAZAがすぐに分かるような構成にした」という。

スタッフにアプリの情報共有とサポートの確立

PLAZAアプリの運用にあたっては「情報共有」と「サポート」に力を入れているという。「PLAZAアプリを利用するお客様に一番近く接客するのは、店舗で働くスタッフなんですね。スタッフは年齢も幅広く、アプリに対する認識もさまざまです。そういった人達がアプリを勧めていくためには、リニューアルしたアプリはどういう目的で、どこからダウンロードできるのか、丁寧に分かりやすく伝える事に注力した」という。

さらに「アプリをリリースしたあとはサポート体制を確立すること。社内の関連部署と連携してお客様対応や、店舗からのお問い合わせにも対応できるよう、マニュアルの徹底やスタッフの対応方法を資料にまとめて全員に配布しました。ここの部分はかなり気をつけてやった」そうだ。

ダウンロード数が飛躍的に増加。売上にもつながった

アプリをリニューアル後、お客様に使っていただきたいことから、500円のアプリ限定クーポンを配信した。その後、繁忙期に300円のアプリ限定クーポンを配信。通常期のアプリダウンロード数を比較すると2倍以上の効果があり、クーポン施策はかなり有効な施策だと認識している。

アプリダウンロード数が伸びたところで、アプリからオンラインストアへの流入数を調査した。リニューアル前と比較して、ニューアル後の流入数は平均で約6倍以上の増加が見込まれたという。これに伴ってオンラインストアの売上も伸びてきているため、アプリの効果を感じていると語った。