ジャストシステムが運営するアンケートサービスFastaskは、企画、マーケティング、広報、販売促進、市場調査・分析を職種とするユーザーに「
オウンドメディア活用に関するアンケート調査」を行いました。オウンドメディアの概要とともに活用されている企業の実態についてまとめました。
オウンドメディアの認知率は36.9%、13.3%が運用済み
あなたは企業の「オウンドメディア」という言葉をご存じですか?と尋ねたところ、最も多かったのは「知らない」と回答したユーザーで46.7%となりました。「知っており、既に所有している」と回答したユーザーは13.3%と1割強のユーザーが実際に運用している結果となりました。
また、「オウンドメディア」という言葉について知っているユーザーは合計で36.9%と、3割以上のユーザーが認識していました。
そもそも「オウンドメディア」とは何か?
最近専門誌などで目にする「オウンドメディア」とは一体どういうものなのでしょうか?オウンドメディアとは、自社メディアを通じて顧客との関係性を構築する新しい手法のことです。
10年前と比較すると、
テレビや雑誌などの視聴率や購読率は減少しており、ユーザー離れは深刻化しています。ユーザーが離れると広告による効果も減少するため、あまり良くないスパイラルが発生しています。
オンラインのメディアにおいても、FacebookやLINEなど多くのメディアが誕生した現在、たとえばポータルサイトで広告を出稿しても、依然と比較して満足する結果が得られないといった問題が起こっています。
また、FacebookやTwitterはユーザーからの信頼や興味、評判を獲得するためのメディア媒体ですが、ユーザー主導であるため、企業の意思と反するコンテンツの拡散やさらには炎上なども起こることがあり、このメディアだけを中心に運営するのは難しいと言えます。
そこで最近注目を浴びているのがオウンドメディアです。見込客が好まれるコンテンツを提供することによって自社が提供するブランドを認知し、ファンの増加とリードを獲得するメディアです。
オウンドメディアはテレビ広告や雑誌広告などの「ペイドメディア」と違い、低予算で質の高い見込み客を獲得することが可能です。また、FacebookやTwitter、テレビ番組などの「アーンドメディア」と違い、企業の意思に合わせたコンテンツを提供することが可能です。
しかし、ペイドメディアもアーンドメディアもお互いに優れた特徴を持ち合わせているので、企業活動においては、どのメディアもまんべんなく行うことがよいとされています。
アーンドメディアを所有している企業が多い
上記質問「知っており、既に所有している」と回答したユーザーへ向けて、あなたが所有している企業のオウンドメディアの種類をお教えくださいと尋ねたところ、「Facebookページ」が61.8%、「Twitterアカウント」が52.9%、オリジナルメディアが52.9%となりました。
ソーシャルメディアの中で登録者数の多い アーンドメディアを活用して、自社のオリジナルメディアを運用している姿が見えます。
BtoB企業、BtoC企業によってオウンドメディアの目的は変わる
あなたの会社のオウンドメディアの運用目的についてあてはまるものについて尋ねたところ、最も多かったのは「ブランド認知」「顧客・リード獲得」で77.8%、続いて「エンゲージメント」が61.1%となりました。
オウンドメディアを運用する多くの目的は、ブランドの認知とリードの獲得に分かれるようです。おそらくBtoC企業におけるオウンドメディアの目的が「ブランドの認知」にあたり、BtoB企業は「リードの獲得」に当たるのではないかと推測されます。
サイト流入やファン増加についての効果を実感
オウンドメディアの施策について、どのような効果を感じていますか?と尋ねたところ、最も多かったのは「オウンドメディアのWEBサイト流入が増えてきた」「オウンドメディアでのソーシャルのエンゲージメントが増えてきた」が50.0%、続いて「オウンドメディアのコンテンツががWEBで拡散することが増えた」「自社のソーシャルアカウントのフォロワーが増えてきた」が33.3%となりました。
オウンドメディアを所有している企業の多くは、FacebookやTwitterなどのアーンドメディアによる流入から、ファンが増加したと感じているようです。
いかがでしたでしょうか。上記のグラフにある通り、効果を感じていないユーザーは11.1%とほぼ9割のユーザーがオウンドメディアに対して効果を実感していました。本来の目的とする「ブランド認知」や「リード獲得」などの効果を得るためには時間がかかります。オウンドメディアの導入を検討される企業は早急にアカウントを立ち上げ、ゆっくり腰を据えて運営していくのがよりよい方法だと思います。