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吉野家が全店舗でTポイントサービス開始。取り組みの背景とは?
牛丼チェーンを運営する吉野家は、2月15日10時より全国の吉野家で「Tポイント」サービスを開始すると発表しました。吉野家が新しいことに次々と挑戦する背景とは一体どこにあるのでしょうか?
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2015年7月にTポイントプログラム契約を締結
2015年7月、吉野家とTポイント・ジャパンは、Tポイントのデータベースを活用したCRMに取り組み、ロイヤルユーザーの継続利用、新規顧客の定着化などお客様に応じた費用対効果の高い販促施策に取り組むため、ポイントプログラム契約の締結を行いました。 今回それらが実施段階へ入ったことで、いよいよ2月10日に全店舗の吉野家でTポイントサービスが開始となったそうです。今回、Tポイントと契約した理由は、牛丼チェーンはT会員からの参加要望が高い業種であることから、牛丼チェーン初のTポイントサービスとして開始しました。 ポイント付与レートは200円(税込)につき1ポイントとなります。例えば、牛丼の並(380円)と味噌汁(60円)を注文すれば2ポイント付与されることになります。電子マネー「WAON」と契約
上記のTポイントのほかに、2010年から吉野家はイオンが運営する電子マネー「WAON」を全店舗で導入しました。WAONを利用するだけでご飲食の際のご精算時に小銭をご用意いただく必要なく、お会計を済ませていただくことができます。 「WAON」をご利用いただきましたお客様には200円(税込)で1WAONポイント、「JMB WAON」や、「イオン JMBカード」では1マイルが付与されます。「WAON」をご利用されている方にとってはポイントを貯めるチャンスが到来したわけです。 当時、吉野家は女性顧客の多いWAONを選んだのか疑問がありましたが、ITmediaの記事によると、システムとの相性と導入コストによりトータルで考えると、WAONはベストな選択だったと説明されています。来店ポイントアプリ「Tamecco」と契約
2015年、吉野家は人工知能搭載型ロイヤリティ・アプリ「Tamecco」を関東地方(東京・神奈川・千葉・埼玉)の店舗で導入しました。TameccoはBLEを使ったビーコンと呼ばれる発信機器を店舗に設置し、アプリをダウンロードしたユーザーが来店するとビーコンの信号を読み込んで、勝手に来店ポイントが貯まる仕組みとなっています。 吉野家の場合、初回特典として50円引きクーポンを取得でき、来店ポイントとして10ポイント貯まると380円引きになります。 また、Tameccoはユーザーの行動パターンや趣味嗜好を分析して、その人にあったクーポンを配信しています。タイミングに合ったクーポンを配信されるので、利用頻度は飛躍的に向上するそうです。 WBSの記事を引用すると吉野家の河村社長はTameccoを導入した理由について、「アマゾンや楽天などネット企業がやっていることをリアルでやりたかった」と話し、利用すればするほど客にとって便利で心地よいコンテンツを配信することで吉野家グループ全体で集客をしていきたいとしています。取り組みの背景とは何か?
いままでWAONのポイントサービスや紙のクーポンを提供していた吉野家が、特に2015年を皮切りに2つのテクノロジーを活用したサービスに挑戦しているようです。いったい挑戦する背景とは何でしょうか? 吉野家は2015年2月期の経営テーマを「TRY&TRY&TRY」(より多くの変化に挑戦し、新たな価値創造を果たす積極的なチャレンジ)を掲げ、上期中に多くの積極的なチャレンジを実施しています。出典:吉野家ホールディングスIR
その中のテクノロジーを活用したお客様の利便性向上として、TameccoやTポイントの導入、今回取り上げなかった「事前予約サービス」など、それら個々の施策を有機的に結び付け、結果を生み出すための取り組みを行っていくそうです。今後の活躍に期待いたします。