LINE株式会社は3月24日、自社の戦略を披露するプライベートイベント「LINE CONFERENCE TOKYO 2016」を開催されました。そのなかで、コミュニケーションアプリ「LINE」のビジネスプラットフォーム化に向けた「
ユーザーと企業を繋ぐオープン化戦略」を発表されました。
その中で5月に公開となる「LINE Beacon」。具体的にどのようなことができるサービスなのか、今回、発表された概要を整理しつつサービスをまとめました。
LINEが中小店舗向けにサービス拡充
LINEのビジネス向けアカウント「LINE@」のコミュニケーション機能を、飲食や小売店舗など中小規模の事業社(SME=Small and Medium-sized Enterprises)へ広く導入、推進すべく、「SMEパートナーシッププログラム」を開始いたします。
SMEパートナーシッププログラムは、LINEがユーザーと店舗との距離を縮めることを目的に、店舗向けWebサービスを提供している事業者をSMEパートナーとして認定、サービス連携や提携店舗への導入促進を優先的に協力して行っていくプログラムです。
また、ユーザーと企業のコミュケーションを、よりリアルタイムで親密なものにしていくため、LINEのメッセージングAPIをオープンに提供していきます。具体的には、O2Oで人とモノをつなぐ「LINE Beacon」および「BOT API トライアルアカウント(無料)」をオープン化します。
LINE Beaconが5月以降に開始
LINE Beaconは、BLEを利用して配信されるコンテンツを、LINE上で受け取ることができるようになります。 例えば、来店クーポンや店頭の商品情報などのその場にあったコンテンツを、店内に設置されているビーコンからユーザーがLINEで受け取ることができるようになります。
LINE Beaconの登場により、店舗に入ってBeaconに近づいたり触っただけでクーポンやキャンペーン情報、新商品情報といった、お得な情報がLINEから手に入ります。
5月にリリースを予定している株式会社スタートトゥデイとの取り組みを皮切りに、順次各社様との提携を進めていく予定です。 では、スタートトゥデイとの取り組みとはいったいどのようなことを行われるのでしょうか?
スタートトゥデイのLINE Beaconとは?
LINEとスタートトゥデイは2015年11月、ファッション領域におけるビーコン事業の推進に向け、業務提携いたしました。
商品に取り付いた「ボタン型ビーコン」を押すと、LINEアカウントを経由して、その商品やお店の情報が直接ユーザーのスマートフォンに届きます。これにより、ユーザーは興味のある商品情報を手軽に受け取ることが可能となります。
スタートトゥデイは、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」の公開時に、バーコードスキャン機能を目玉機能として実装していたが、サービスとして不十分という理由から公開半年で機能停止を行いました。
ShoppingTribeの記事によると、「店舗にとっては店頭の商品をWEARでバーコードスキャンされたあと、ZOZOTOWNでの購入に誘導される側面があることに、抵抗があったと思われる」と仮説を述べました。
今回、注目度の高いLINEプラットフォームを活用して、ユーザーに最適な情報を提供する「ボタン型ビーコン」のサービスを提供することにより、ユーザー側も店舗側も大きなメリットを期待しているようです。