友達との待ち合わせや気分転換などでよく利用されるカフェショップ。来店促進の一環でさまざまな販促ツールを提供していますが、最近、新しい動きを見せています。
ドトールコーヒーはバリューカードの取り扱いを開始
ドトールコーヒーは5月29日より
「ドトールバリューカード」の取り扱いを開始すると発表しました。このカードは1,000円単位でチャージできる非接触ICチップを搭載したプリペイドカードです。つまりレジで支払いの時、財布から小銭を出すことなくカードをかざすだけでお支払いが完了するわけです。
また、ポイントサービス機能も搭載しています。商品を購入するとご購入金額の1%分がポイントとして付与されたり、2,000円以上のチャージでチャージ金額の5%がポイントとして付与されたりします。このポイントは10ポイント10円の単位で利用できます。チャージは店頭のほか、会員ページ「マイドトール」よりクレジットカードからチャージができます。
さらに年間のご購入金額に応じて会員ランクがアップするサービスも用意されています。たとえばプラチナランクになると、チャージ時のポイントが通常の5%から10%に引き上げられるお得なサービスです。
それに併せて「ドトールポイントカード」と「ドリンクチケット」が
終了しました。なぜ、ドトールはポイントカードとドリンクチケットを終了し、バリューカードを開始されたのでしょうか?
バリューカードに移行した理由とは?
上記の2サービスとバリューカードを比較すると、ポイント特典や機能はとても似ているサービスです。そのため、利用するユーザーは似たようなサービスがいくつもあるとどこに違いがあるのか分からなくなり困ってしまいます。また店舗側も業務プロセスが増えたり、データベースが煩雑化するので、これを機にサービスを統一化したのだと考えられます。
また今回、バリューカードを開始する際、三井住友フィナンシャルグループのセディナと提携されました。いままでドトールのデータベースはポイントカードに代表されるような紙ベースで収集したものが大きかったようです。そのため、いざマーケティング活動で利用しようとなるとデータ収集や分析に時間の労力がかかるので、今回オンラインでデータ収集から分析まで行えるサービスへ方向転換されたものと推測されます。
低価格にこだわるユーザー
サイクスが行った「
喫茶店カフェに関する意識調査」によると、あなたが普段利用している喫茶店に臨むこと・対応して欲しいことについて尋ねたところ、最も多かったのは「価格を安くして欲しい」で137件(19.4%)でした。
ちょっとした時間で気軽に立ち寄れる喫茶店であるからこそ、価格は抑え目にしてほしいという要望が最も多かったのではないでしょうか。その点を見ると、バリューカードのサービスはユーザーにとって、行くたびにポイントが貯まっていき、かざすだけで支払いができるお得で便利なサービスととらえられるのではないでしょうか。
調査結果はこのほかに、「コンセントを使えるように欲しい」「Wi-Fi(無線LAN・インターネット)を使えるようにしてほしい」という要望も目立ちます。最近ではルノアールがこれらに対応したサービスを開始しました。
銀座ルノアールが無料Wi-Fiの提供を開始
銀座ルノアールおよびワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)は、Wi2のWi-Fiスポットを利用した3時間無料の公衆無線LANサービス「Renoir_Miyama_Wi-Fi」の
提供を開始しました。
スマホやタブレットによる普及とともにユーザーからのWi-Fiニーズも日々拡大しています。このような状況を受けて公衆無線Wi-Fiサービスを開始したとのこと。
最近トレンドとして聞かれるのは「カフェワーカー」の存在です。カフェワーカーとは、時間調整や待ち合わせの合間といったすきま時間を有効活用するため、カフェなどを利用する方たちのことです。
トレンド総研は20~40代のビジネスマンを対象に「カフェワーカーに関する実態調査」を行いました。カフェで仕事をする際のインターネットへの接続頻度について尋ねたところ、最も多かったのは「必ず接続する」が41%、続いて「接続することが多い」で42%と、カフェワーカーにとってのインターネットの重要性が浮き彫りとなりました。
さらに、カフェで仕事をする際のインターネットの接続方法について尋ねました。最も多かったのは「モバイルWi-Fiルータによるモバイルデータ通信」で63%、続いて「カフェが提供するWi-Fiスポット」で45%、「テザリングによるモバイルデータ通信」で37%となりました。
カフェが提供するWi-Fiスポットを利用したいユーザーの需要はますます高まっているようです。現在ではマクドナルドやスターバックス、サンマルクカフェなどで無線公衆Wi-Fiや電源サービスを提供していますが、どちらの店舗も混んでいてなかなか利用できない状況のようです。
ユーザーの需要をくみ取ることは最終的に大きな集客へとつながります。今後これらのサービスに対応することがビジネスチャンスをつかむ結果になるのではないでしょうか。