有限責任監査法人トーマツとデロイト トーマツ コンサルティング株式会社のTMTグループは、各国のメディア利用動向の調査を行い「デジタルメディア利用実態グローバル調査 2014」として発表しました。今回はこの調査から見えてきたユーザーの購買決定のきっかけについてご紹介します。
家族や友人の推薦が最多、テレビ広告やネットレビューの影響も大きい
この調査では、日本とアメリカ、ドイツ、オーストラリア、中国などの各国の動向を比較しています。購買決定における影響力について各国のユーザーに聞いたところ、いずれの国も「家族、友人、知人からの推薦」が最も高い結果となりました。日本で次に多かったのが「テレビ広告」、そして「オンラインレビュー」「テレビ番組や映画での話題/使用」と続きます。
近年はソーシャルネットワーキングサービスを利用する人が多く、その影響からネット上の商品のレビューを閲覧してから購入を決めるケースが増えているのかもしれません。テレビ広告やオンラインレビューの影響を受けているユーザーが多いのも、ユーザーにとって家族や友人の次に影響力の強い有名人やタレントなどから薦められるとつい購入したくなる心理が働くのでしょう。
2年前の調査ではマスメディアの影響がより強かった
また、サンケイリビング新聞社がシティリビング会員へ向けて実施した
「購入意向」アンケートでは、「どこでその商品を知ると購入意欲や体験意向が高まりますか?」との質問に対し、「テレビ番組での紹介」との回答が最も多くなりました。さらに「友人や知人からの紹介」「ネットでのクチコミ」「店頭(陳列やPOPを見て)」と続きます。
この調査は2012年に実施されたやや古いもので、現在に比べてソーシャルメディアの影響が少ない分、マスメディアからの影響が強く出ているのでしょう。
固定客を育てるため、ソーシャルメディアを活用する
ユーザーが商品を購入するきっかけとしては、マスメディアなどの影響がまだ強いといえそうです。しかし、ソーシャルメディアやネット上のレビューの影響も確実に大きくなっています。一人ひとりの潜在顧客がその商品のファンになるまで情報提供を続け、最終的な固定客までに育て上げる方法として、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを活用することは今後ますます重要なものとなるはずです。