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ジンズ海江田氏が語る、コンタクトレンズの自動販売機「TOUCH&COLLECT」でLINEを採用した理由
2019年11月、JINS渋谷パルコ店にて、日本初となるスマートフォンで購入できるコンタクトレンズの自動販売機「TOUCH&COLLECT(タッチ アンド コレクト)」が公開された。今回、TOUCH&COLLECTを実現するまでの課題やLINEを採用した理由などを語った。
これらの煩わしさを解消し、簡単・便利にコンタクトレンズが購入できないかと考えたシステムが、自動販売機「JINS TOUCH&COLLECT」だ。使い方は、まず眼科で受け取った指示箋情報をLINE上に事前登録すると、QRコードが生成される。自動販売機にQRコードをかざすとコンタクトレンズが購入できるというもの。支払いはQRコード決済にも対応している。
ちなみに指示箋情報の入力画面は「LINE Frontend Framework(LIFF)」を採用した。というのも、従来のLINEのトーク画面は1回投稿するたびに回答が来るためとても煩わしい構成だったのだが、今回LIFFを採用することでWebフォームのような構成になるため、1つの画面にいくつもの回答を入力することができるようになった。

株式会社ジンズ アイウエア事業統括部 CX戦略本部 CXマネジメントグループ 統括リーダー 海江田 透氏
2020年6月、LINEが主催する、LINEで実現する最先端のCX事例を発信するイベント「LINE CX DAY」が開催された。ジンズの海江田氏より「『あたらしい、あたりまえ』コンタクト購入を変える JINSのLINE活用」をテーマに講演を行った。
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LINEを活用する4つの目的
ジンズがこれまでどのようにLINEを活用してきたのかを紹介する。ジンズはLINEの運用に大きく4つの目的を掲げてきた。 1つは「集客」。LINE BeaconをONにしているお客様はJINS店舗を通り過ぎたとき、スマートフォンにお知らせを配信している。JINSはショッピングセンターやショッピングモールにも出店していて、もちろんJINS目的ではないお客様も多い。ショッピングを楽しむ1つとしてJINSから特典が当たるお知らせを配信することに活用している。 2つ目は「メッセージ」。役割は2つあって、その1つはマス配信である。JINSの友だち全員に、新作情報やキャンペーンなど統一されたメッセージを配信している。もう1つはパーソナライズド配信。例えばECのサンキューメッセージを送ったり、または荷物の出荷のお知らせを送ったりしている。 3つ目は「店舗体験」。これも役割が3つあって、1つはジンズが開発された「JINS BRAIN」というAIサービス。お客様がメガネを掛けている画像をLINE上に送ると、メガネの似合い度を判定してくれるサービスである。2つ目は待ち時間サービスである。混雑時、受付票のQRコードを読み込んでLINEに投稿すると、時間が来たらアラートでお知らせしてくれる。最後は保証書連携。従来提供していた紙の保証書をLINE連携することで、紙を持ち歩くことなくすぐにメガネの購入や修正を行うことが可能となった。 4つ目は「EC連動」。JINSのLINE公式アカウントでは商品情報と連携しているため、商品が気になったときその場で商品検索することができる。そして欲しい商品が見つかったらそのままECで購入することができる。IDに度数情報も連携できるので、そのまま購入できるわけだ。
JINS TOUCH&COLLECTが誕生した経緯
ここから本題に入る。多くのお客様からの要望にお答えして、2017年「JINS 1DAY」というコンタクトレンズを発売した。後発ブランドだったが、差別化を図りたいということで自動販売に乗り出した。 従来のコンタクトレンズの販売フローは、煩わしい面があった。利用者は眼科で度数を測って指示箋情報をいただく。その用紙を販売店へ持っていくと度数のあったコンタクトレンズを用意し、注意事項を説明した後、商品を提供するという流れだ。

