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「SNOWアプリで何ができる?」SNOW 担当者が語る、10代との最新コミュニケーション戦略とは?
アプリストアを見ると、SNOWを代表するカメラを使ったコミュニケーションアプリが上位にランキングされている。今回はSNOWの事業統括である崔氏より、SNOW名前の由来や、10代が考えるコミュニケーションの実態、コミュニケーションの中で最も大事なことについて語った。
SNOW JAPAN 事業統括 崔 智安氏
2月13日、UBMジャパンが主催する「マーケティング・テクノロジーセミナー」が開催された。 SNOW JAPANの崔 智安(チェ・ジアン)氏より「若年層におけるビジュアルコミュニケーション事情」をテーマにした講演が行われた。
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毎日スマホを利用する今どきの10代
博報堂が調査した「メディア定点調査2017」より、性年代別メディア接触時間を見ると、10代は、テレビの接触時間がほかの年代より最も低いが、インターネットの接触時間が多い。 なぜなら10代は、毎日のようにスマートフォンからアプリやブラウザを利用していることが分かる。 10代女子が利用するスマホアプリランキングの調査を見てみると、LINEやインスタグラム、Twitterなどが上位を占めるなか、「SNOW」や「B612」といった、カメラを使ったアプリがランキングされている。 このカメラというのは、ただ単に写真や動画を撮影するだけではなく、ビジュアルコミュニケーションに用いる道具としてアプリを活用しているものだ。国内で3,000万人以上が利用する「SNOW」アプリ
SNOWは、多くの「顔認識スタンプ」や「アナログフィルター」、「ARカメラ」などを活用して、写真や映像を加工できるアプリ。 2017年12月現在、国内3,000万人以上が利用している。 日本のユーザー属性を見ると、最も多い年代が10代や20代だが、それ以外の年代も利用されている。 もともとSNOWは、10代から火がついて、現在のような人気アプリとなった。 SNOWの代表例として「ネズミに変身できるスタンプ」というのがある。 SNOWでは、スタンプの使用回数を計測しながら、ユーザー動向を見ている。 「2016年は目が大きくなったり、顔全体が小さくなったりするスタンプが流行っていましたが、2017年はどちらかと言うと、ナチュラルに盛るスタンプが流行りました。 これらを見ると、時代によってユーザーが好むスタンプも変わっていることを感じます」。「SNOW」名前の由来
どうしてSNOWという名前になったのか、人からよく聞かれるという。名前の由来について崔氏は「Snap NOW、Share NOW、(Smile NOW)の略称です。 いわゆる、自分の笑顔をカメラで撮って、みんなに共有するサービスという意味です。これがビジュアルコミュニケーションの第一歩なんです」と解説した。10代が感じる「今しかできないと思う趣味・好きなこと」
以下のデータは、2015年に電通総研が、関東・関西・東海圏の高校生・大学生・20代社会人の3,000人を対象に、「いましかできないと思う趣味・好きなこと」についての調査結果である。 「プリクラ」や「ファッション」、「メイク」、「自撮り」、「コスプレ」が上位にランキングされており、これが若い時にしかできない趣味の実情であり、日常風景なのである。これはSNOWに入っている機能に置き換えても、全て当てはまるそうだ。 「SNOWでは、プリクラのように目が大きくなったり、ファッションのように服や髪型を変えたり、メイクのように肌を綺麗にできたり、自撮りはSNOWそのものの機能ですね。 または、コスプレのように、動物やキャラクターの格好に変身できたりします」 「この結果は、たまたま当てはまっただけです。 当時この結果を見て、SNOWを作ろうと思ったわけではないです。 これは後で分かったことなんです。 SNOWは時代のニーズにマッチしたサービスであったため、特に10代から高い反響をいただいているサービスなのではないかと思います」SNOWは友だちとコミュニケーションするための手段
「実は若者は、友だちとのコミュニケーションのために自撮りやSNOWを使っています」と崔氏は語る。 ここでいうコミュニケーションというのは、「リアル」と「オンライン」の2つを意味する。 リアルというは、例えば「今日このひとときを楽しもうぜ」、「今日こんなメンバーで集まったから記念写真を撮っておこう」といったコミュニケーションであるが、実際そこまで深く考えて撮っている人はいない。 ただ その場の盛り上げにSNOWを使うと、「こんなに可愛くなるのだ」、「こんなにブサイクになるのだ」、「あなたの顔を私にはめ込むと、こんなに面白くなるよ」といった、友だち同士のコミュニケーションとして利用される。 一方、オンラインとはSNS上のコミュニケーションのことである。自分のTwitterやインスタグラム、またはLINEを使って、リアルな友だちやフォロワーに、「今日の私はこんな感じだったよ」という感想とともにハッシュタグを付けて投稿している。 それを見た友だちが「あの子こんなことしていた」、「何を食べていた」と最新情報がアップデートされていく。コミュニケーションで最も大事なことは「自分の顔」
「特に、SNSにおけるコミュニケーションにおいて、最も大事なことは“自分の顔”です。 自分の顔なしでは、相手とのコミュニケーションが成り立ちません。本日この会場へやって来て、私の顔や声に触れて、初めてこういう人間だということが分かったと思います。 この対面するということがコミュニケーションにおける一番大事なことです」 「SNOWは必然的にユーザー自身が主役になるので、コミュニケーションにおいて自分の感情を活字以上に表現することが可能です。 結果、SNS上で自身の顔を出し、対面する形のコミュニケーションが生まれます」 「そして、今は もはや“動画コミュニケーションの時代”で、皆さん自撮りや他撮りをした映像でメッセージを送り合っています。 例えば、『今日は○○ちゃんのお誕生日パーティ』みたいな投稿している、それが今の10代が行っている、コミュニケーションの方法です」SNOWアプリで何ができる?
「これは2016年と2017年、インターネットやSNSで流行ったコンテンツです。『SNOWアプリで何ができる?』というSNOWの特徴を説明した歌がありまして、中学生や高校生たちが面白がって、口パクの”やってみた動画“をライブ配信アプリ『MixChannel』を使ってやっていました。このように10代の子たちは遊んでいます」「snowアプリで何ができる?」
— SNOW App(Official) (@SNOW_jp_SNOW) November 29, 2016
やってみたぁ〜〜😋💕#SNOW#歌ってみた #踊ってみた#SNOWアプリで何ができる?
歌;(@p_ma_ru)
動画;(@cocomi_0723) pic.twitter.com/JIrDjgdE5t