本記事は、4月5日に開催されたリードエグビションジャパンが主催するイベント「
第4回 ファッションワールド東京【春】」より、オプトの野口 陽介氏の講演「アパレル企業のインスタグラム活用法 ~ユーザーの購買意欲をアップさせるノウハウとは~」の模様をお届けする。
株式会社オプト ソーシャルメディア事業部 部長 野口 陽介氏
オプトのソーシャルメディア事業部は、SNSコンサルティング、UGCマーケティングなどソーシャルメディアを活用したマーケティングコミュニケーションを支援している部署であり、企業と協業して、インフルエンサーをマッチングするサービス「
SPIRIT」やユーザーコンテンツを収集するようなサービス「Shuttlerock」も展開している。
Facebookの発表によると、世界中で月間7億人ものユーザーがインスタグラムを利用している。日本では1,600万人ものユーザーがインスタグラムを利用し、1年半前のデータと比較すると、利用者は約2倍に増加している。
インスタグラムとは「混じり気のないオリジナルの世界」
インスタグラムの特徴は、ビジュアルで表現するSNSと言われるように、言語の壁を超えて世界中の人が投稿を見ており、アカウントによっては絵文字を使ったコミュニケーションを行っている。
もう1つの特徴は、シェアやリツイートなどの「拡散機能」がなく、オリジナルコンテンツしか流れてこない。そして、テキストリンクは現在、アカウントのプロフィール欄しか設定することができず、コメントに書き込んでもリンク判定がされない仕組みだ。
シェアやリツイート、テキストリンクなどの行為に惑わされることなく、混じり気のないオリジナルコンテンツが見られるのは、インスタグラムの大きな特徴である。
フォロワーを増やすためには?
混じり気のない世界のなかで、フォロワーを増やすためには何をしたらよいのだろうか?それには5つの方法があると野口氏は語る。
まず1つは、
こちらから「いいね」や「フォロー」などのアクションをしていくことで、そのアカウントの存在に気づいてもらう。「フォロー数がゼロの方がいいという企業様もいらっしゃいますが、ポリシーとして問題がなければ積極的にやられたほうがいい」と説明した。
2つめは、ハッシュタグを付けること。ユーザーはさまざまなハッシュタグを入力して検索を行っている。例えば「#スニーカー」人気タグで検索結果の上位に表示されると、急激に「いいね」や「フォロワー」を獲得できるという。しかし、どんなアルゴリズムで上位表示されるのか解明されておらず、ハードルはとても高い。
「そのため、インスタグラムでわりと
人気のあるハッシュタグや、自社独自のハッシュタグを使用して、人気の投稿に掲載されるようなハッシュタグを見つけていってほしいと思う」と語った。どんなハッシュタグをつけるか迷った時に役立つのは、関連ハッシュタグが検索できる無料サービス「
ハシュレコ」である。これを使えば、「スニーカー」とともに入力している関連ハッシュタグは何かが検索できる。
3つめは、フォロワーがたくさんいる有名人やインフルエンサーに
自社のタグ付けをしてもらう。そうすると、タグ経由で対象アカウントへ誘導できるため、フォロワーが増える。しかし、広告で実施する際、「PR表記」はポリシーとして必要である。
そのほか、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアや
店頭告知を行うことで、着実にファンを増やすことができる。またショップを運営している企業であれば、インスタグラムが得意なスタッフを
カリスマ店員として育成することで、ブランドの売上の最大化につなげることもできる。
魅力的なアカウントを作るためには?
例えフォロワーが増加しても、アカウントに魅力がなければフォロワーの離脱も免れない。では、魅力的なアカウントを作るためにはどうしたらいいのだろうか?
そのことについて野口氏は、「
コンセプトを明確にすることが大事である」と語る。つまり、アカウントを運用する目的は何なのか、そもそも誰に見てほしいのか、伝えたいメッセージは何か、ユーザーがどんなタイミングや気持ちで見てほしいのかということを設計することが必要であるという。
具体的には「テーマ」や「ターゲット」「トーン&マナー」「ペルソナ」「運用方針」「KPI」を設定し、PDCAを回していくことが重要である。それらがうまくいくことで企業としてのブランディングが確立し、「その企業とは何か」といったコンセプトが確立していくと野口氏は語り、セミナーが終了した。