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THECOO國分氏、インフルエンサーを起用した企業コラボ成功事例を披露

 Post by MML編集部

本記事は、1月27日に開催された宣伝会議が主催するイベント「デジタルマーケティングカンファレンス2017」より、THECOOの國分 隆毅氏の講演「インフルエンサーマーケティング 国内外成功事例」の模様をお届けする。

THECOO株式会社 インフルエンサー事業部 執行役員 國分 隆毅氏

オンライン動画広告市場は4年間で5倍の増加

THECOO(ザクー)は、企業とユーチューバーがタイアップした動画を提供する、インフルエンサーマーケティングの支援を行っている企業。THECOOでは、企業がユーチューバーにタイアップ動画を依頼できるオンラインサービス「iCON CAST」と、YouTubeやInstagramなどのソーシャル・メディアを横断して、商品・サービスに合ったユーチューバーやインフルエンサーを検索できる「iCON Suite」の2つのサービスを提供している。

ここ数年のあいだでユーザーは動画を閲覧し、企業はタイアップ動画をアップする光景をよく見るようになった。日本のオンライン動画広告の市場データを見ると、2017年の市場規模は640億円を見込んでおり、2013年からの4年間で約5倍に成長している。(出典:シード・プランニング)

一方、同じ時期に「インフルエンサーマーケティング」の検索ボリュームをGoogleトレンドで調査すると、4年間で10倍にも成長している。その理由として「消費者のメディア接触態度の変容や、情報の消費方法の変化など、さまざまな要因が背景にある中で、インフルエンサーマーケティングに対する期待がこの数字に現れているのではないか」と國分氏は話す。

THECOOでは、昨年の1年間で企業とユーチューバーとのタイアップ動画を500件以上公開している。今回はタイアップ動画を見ながら、企業の課題や目的、その効果についての事例をご紹介する。

事例:エグスプロージョン「行っちゃって九州!」(九州観光推進機構)

まずは、九州観光推進機構のタイアップ動画。2015年3月、ユネスコは日本に存在する「明治日本の産業革命遺産」を文化遺産として登録した。本州と比べて九州地方は多くの文化遺産が点在しているが、特に若年層にはあまり知られていなかったという。

今回、若年層による認知拡大を目的として、人気のユーチューバー「エグスプロージョン」を起用し、動画の中で持ち歌を替え歌にしたダンスを披露した。

動画公開後、3週間で約20万回再生され、1月26日現在で約77万回再生された。日本国内の動画のうち、100万回再生される動画は、年に数本程度しかないそうだが、77万回再生されたこの動画は、大成功したタイアップ動画の1つであると言えよう。

事例:ゲームアプリ実況動画(PONOS)

続いて、PONOS(ポノス)というゲーム会社のタイアップ動画。PONOSは「にゃんこ大戦争(英語:The Battle Cats)」というアプリを提供しており、海外にも提供しているが、今回海外のユーチューバーを起用し、効率的に質の良い課金ユーザーを獲得すべく、実況動画を公開した。

このアプリは通常、1日数千ダウンロードされていたものが、動画公開後は1日数万ダウンロードに増加したそうだ。また、CPIの換算値を見ると、アドネットワークの半額程度で獲得できた。その後、調査したところによると、動画で獲得したユーザーの継続率は、アドネットワークの数倍だったという。

事例:商品を使ってみた動画(加藤商事)

続いて、加藤商事のタイアップ動画。加藤商事は、携帯電話の車載ホルダーを販売している企業。車載ホルダーというのは汎用品であるため、類似品も多く、製品の差別化が難しい商品である。それで、ユーチューバーを起用し、実際使ってみるという動画を公開した。

動画公開後、購入数は通常の約15倍まで増加し、動画公開1周間はこの効果が継続したという。そして、Amazonの「カーバイク用品」カテゴリ売れ筋ランキングは、通常約12,000位だったものが、約1,000位まで上昇したそうだ。

インフルエンサーを起用する価値とは

以上の事例を見たところで、インフルエンサーを起用する価値は次のようにまとめられると國分氏は説明した。1つは、新しいオーディエンスへリーチ。消費者が、テレビ中心に生活していた環境から、スマホやタブレットなどのマルチスクリーン中心に生活する環境へと切り替わった現代、既存のやり方で消費者にリーチすることが難しくなってきた。

そういった意味でインフルエンサーを仲介して、若者層を含めたニッチで新しいオーディエンスにリーチすることが期待されている。あとは、新サービスや新商品を発表する際、早期の話題作りとして人気のインフルエンサーを起用する理由の1つとなっている。

また、商品やサービスが公開された際やビフォア・アフターの動画を流すことによって、興味を誘引して話題を醸成する施策としてタイアップ動画が活用されている。

インフルエンサーマーケティングで成功するポイント

最後に、インフルエンサーマーケティングを成功させるためのポイントについて、「ブランドもしくはサービスにぴったりなインフルエンサーを、データに基づいてシステムで探す」ということが最も重要であり、これさえ見つかればキャンペーンは半分成功したようなものであると國分氏は説明した。

そして、これらのインフルエンサーに合わせたマーケティングキャンペーンを企画し、KPIに沿った効果測定を行っていく。このKPI指標とは「エンゲージメント」「リーチ・表示回数」「参照リンクのクリック数・クリック率」「ブランドオーディエンスの構築と拡大」「売上」があるという。

THECOOでは上記のような事例を数多く取り扱っている。タイアップ施策を行う中でKPIの設定やベンチマークなどお困りのことがあれば気軽にご相談くださいと話し、セミナーは終了した。