LINEスタンプからAI化まで。ローソンが語るLINEを活用したマーケティング事例

 Post by MML編集部
本記事は、2月27日に開催された日経デジタルマーケティング主催のイベント「3時間でまるごと理解!LINE活用のフロントライン」より、ローソンの白井 明子氏の講演「ファネルで活用、ローソンのLINE戦略」をお届けする。
女子高生AI「りんな」(左側)と「ローソンクルー♪あきこちゃん」(右側)
ローソンは、コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズチェーンを展開している。現在2,000万人以上の友だちが登録されているLINE公式アカウントは、2012年から提供を開始した。「はじめのうちは『こういうキャンペーンが始まったよ』と伝えるだけでした。それがマーケティングの上流から下流までをカバーするようになったことを年々感じている」と語る。 ローソンのデジタルマーケティング戦略は、LINEだけでなくPR、マス広告、各種ソーシャルメディア、オウンドメディアなどさまざまな情報を集約できるように努めている。 白井氏は「ローソンアプリのインストール数は約400万人ですが、実際に利用しているのは約100万人いて、利用している人とLINEの友だちを比較するとまだ少ないと思っています。やはり自社で行うとお金もかかるので、新しい企画を考える時はLINEのプラットフォームでやったらどうなのかと、いつも考えています」と語った。

LINEを活用した「認知施策」の事例

ローソンは、コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズチェーンを展開している。現在2,000万人以上の友だちが登録されているLINE公式アカウントは、2012年から提供を開始した。「はじめのうちは『こういうキャンペーンが始まったよ』と伝えるだけでした。それがマーケティングの上流から下流までをカバーするようになったことを年々感じている」と語る。 ローソンのデジタルマーケティング戦略は、LINEだけでなくPR、マス広告、各種ソーシャルメディア、オウンドメディアなどさまざまな情報を集約できるように努めている。 白井氏は「ローソンアプリのインストール数は約400万人ですが、実際に利用しているのは約100万人おり、利用している人とLINEの友だちを比較するとまだ少ないと思っています。やはり自社で行うとお金もかかるので、新しい企画を考える時はLINEのプラットフォームでやったらどうなのかと、いつも考えている」と語った。

LINEを活用した「認知施策」の事例

まずはじめは「LINEスタンプ」。あきこちゃんやPonta、からあげクンなど自社のキャラクターを入れたものをスタンプとして活用して、友だちを増やしていった。 続いては「LINE LIVE」の企画。これは、中田ヤスタカ氏がプロデュースを行い、ローソンクルー20万人からLINE LIVEを活用して歌手を決めるというもの。「これは夜の時間帯に放送した企画ですが、30分の番組で162万視聴されました。第3のプラットフォームの凄さを感じた企画でした」と語った。 「LINEブログ」の企画。ローソンファームのイケメン社長が握ったおにぎりをローソンで発売されることをPRするために、LINEブログを使って「自由すぎる『おにぎりLINEスタンプ』を6人のクリエイターに作ってもらった」というタイアップを行った。 「結果的に、もじじさんなど有名なLINEスタンプクリエイターさんを揃えていただいて、イクラおにぎりの発売に合わせたスタンプを作成していただきました。その結果、1記事だけでも多くの方が閲覧されまして、谷口マサトさんはすごいなと思いました」。

囲い込み利用してもらう「獲得施策」の事例

「LINEポイントADアフィリエイト」の施策。これはアプリダウンロードなどの指定条件をクリアーすると、ユーザーにポイントを与えるというアフィリエイト。当時、さまざまなアフィリエイトと比較してみたら獲得単価が安かったため利用していたという。 友だちにギフトを送る「LINEギフト」の施策。ソーシャルギフト市場は非常に伸びており、ローソンでも2015年と2016年の対比で2.5倍以上に伸びたという。 「ギフトカードの紙を郵送で送ると郵送代が付くので高くなるという話があって、コンビニ受け取りだから送料がからないというところがお客様に受けています。非常に引き合いも多くなっています」。

コミュニケーションを生み出す「CRM施策」の事例

「LINE Pay」の施策。2016年2月にLINE Payカードと呼ばれるプリペイドカードが始まり店頭に設置した。2016年6月にLINE Payチャージと呼ばれるプリペイドカードをチャージするサービスが開始。 2017年1月にはLINE Payコード決済と呼ばれるLINEアプリが入っていればカードを使わずに利用できるサービスが開始した。「さまざまな企業が決済分野に参入されているので、今後も決済分野は面白いことがあるだろうなと思います」。 「LINEビジネスコネクト」の施策。レシートの写真を撮ってそれを送ると抽選で当たるという施策を昨年、代理店経由で実施した。 「これは何で引き合いに出したのかというと、代理店経由での調整に時間がかかったのが反省点でした。スピード感を持って効果検証までできる体制を社内で構築し、内製でやらないと今後面白い企画をやっていくのは厳しいなと思いました。この反省を踏まえてやり始めたのが次のAI化となります」。 「AI化」の施策。2010年から開始していたローソンクルー♪あきこちゃんに、マイクロソフトの女子高生AI「りんな」のAPIを活用して、会話ができるアカウントに進化させた。 「りんなちゃんはパシッとした意見を言うことで有名で、飛んだり跳ねたりするキャラクターなのですが、あきこちゃんはあくまでローソンの店員で、20歳で、八王子に住んでいるみたいな設定があるキャラクターなので、AIはそれの設定に合わせてプログラミングされています」。
あきこちゃんに「おすすめは何?」と聞くと、商品データベースからおすすめの商品を選んで回答する。あとは占いやローソンしりとり、ゼロと言ったほうが負けるカウントダウンゲーム、近くの店舗検索、あきこ診断などが利用できる。それから企業と商品を無料でプレゼントするコラボ企画も行っている。 今後の展開について白井氏は、「だいたい成功する施策って広報の戦略PRがうまくいって、広告のマスの施策がうまくいって、デジタルの施策もうまくいって、なおかつ現場がついてきて、お店に商品が並んで、パブリシティが取れてというのがあります」。 「LINEだけでは難しいですけど、LINEでやれることは大きいですし、日本最大のWebプラットフォームだと思っているので、今後ローソンのマーケティング戦略で活用していきたいと思っています」と講演を締めくくった。