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花王、富士フイルム、資生堂ジャパンが取り組んできたこと
初めに、登壇者の自己紹介とともに事業の役割などについて話された。花王株式会社 デジタルマーケティングセンター長 石井 龍夫氏
花王 石井氏は、14年ほど各ブランドのマーケティングをされたのち、2003年から現在までデジタルマーケティングの仕事に携わる。一昨年までPCサイトを中心にしていたが、顧客にスマホが浸透してきていることを含めて、全ブランドサイトのうち7割にあたる49サイトをスマホに最適化した。結果、今年発行された、週刊ダイヤモンド「ウェブサイト価値ランキング」で総合31位から15位に上昇、「スマホの好感度ランキング」では見事1位を獲得したという。
現在は、顔写真を撮ってアプリにアップするとあなたの若顔度を診断してくれる「若顔診断」アプリや、メイクの好印象度のチェックや診断ができる「就活メイク診断」アプリ、またはトライアルとして、スマホを会員証代わりにしてデータと連携し、お客様の最適なタイミングにクーポンやお知らせをプッシュ通知し、来店促進を狙うO2Oアプリなどを行っている。
富士フイルム株式会社 e戦略推進室 マネージャー 一色 昭典氏
続いて、富士フイルム 一色氏は、1991年よりカメラ・フィルムなどの営業・マーケティングをされたのち、2011年よりライフサイエンス事業部のWebグループを立ち上げ、アスタリフトのEC事業の再構築を行う。2013年よりe戦略推進室のマーケティング部を統括し、全社Web活用における戦略構築と企画運営、デジタルマーケティングの推進を行っている。
e戦略推進室ではデジタルマーケティングのレベルアップをミッションとしている。いい商品を作って販売するプロダクトアウトの発想から、さらにマーケットインの発想を啓蒙すべく、プロジェクトごとにデジタルマーケティングをどう推進していくのか活動しているという。
アプリについては、プリント系またはデジカメ系のユーティリティーを展開している。アップロードした写真を選ぶだけでフォトブックが作成できる「フォトブック」アプリは使い勝手が大きく作用するため、多くの改善を行っているという。
資生堂ジャパン株式会社 ダイレクトマーケティング部長 笹間 靖彦氏
(現経営サポート部長)
資生堂ジャパン 笹間氏は、営業担当、ブランドマーケティング、事業企画などを経験後、5年前よりダイレクトマーケティング部にて「ワタシプラス」や「草花木果」などのダイレクトビジネスを行っている。
特に「ワタシプラス」は、お客様の化粧品選びから商品の使い方、購買、アフターフフォローまでをワンストップで提供するダイレクトマーケティングプラットフォームとして位置付けており、パーセプションフローに基づくコミュニケーション活動を行うため、プライベートDMPを使って活動している。
ユーザーがインターネットの中で、アプリを使っている時間が極めて長いという課題認識があり、資生堂ジャパンでもアプリを提供している。「おしえて!ビュー子」は、メイクの疑問が解決するAIを使ったチャットアプリ。「misette(ミセッテ)」は、メイクの裏技をシェアするアプリで、他社の商品を使っていても投稿できるのが1つの特徴。
これらを使い、お客様の疑問や化粧品の使い方を知ることで、普段どんなことを考え、どんな行動を行い購買に至ったのかという購買心理を考えているという。