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オムニチャネル戦略やO2O事例を読み解く専門メディアモバイルマーケティング研究所

アプリマーケティングを成功に導く方法とは?新規ユーザー獲得からアプリ活性化のためのノウハウを語る

 Post by MML編集部

2016年10月13日、WEBマーケターを対象とした「アプリマーケティングセミナー#2」が株式会社オプトにて開催された。今回は、株式会社オプト、Japan Taxi株式会社、Repro株式会社、CRITEO株式会社が登壇し、「ユーザー獲得」や「CRM」、「リエンゲージメント」といったマーケティングフローにおいて抑えるべきポイントや、アプリ活性化のためのKPI、リターゲティング広告の重要性などが語られた。

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アプリマーケティングで成功するポイントとは

なぜ今アプリが注目されているのだろうか、そしてアプリマーケティングはWebマーケティングと何が違い、どう気をつければいいのだろうか。「アプリマーケティングにおける全体像とKPI」をテーマに、オプトの伴 大二郎氏が講演を行った。

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株式会社オプト マーケティングマネジメント部マネイジングディレクター兼ブランドコミュニケーションアナリティクス部 部長 伴大二郎氏

市場の動きを見ると、2006年と2016年の10年間におけるスマートフォンの接触状況は、3%から23%と大幅に増加している。スマホとブラウザの利用状況を見ると、アプリは72%とブラウザの2.5倍を占めている。伴氏は、「ユーザーは、LINEやFacebookなどのSNSから接触をしてブラウザに移ってから情報を得るという行動が非常に増えている」と述べた。

またアプリのインストール数を見ると、1か月間に10回以上使ってくれるアプリは9個くらいであるという。LINEやFacebook、ブラウザ、カメラアプリなどユーザーが絶対に使うアプリを入れるとトップ画面に残るのは3社か4社しかないそうだ。

伴氏は、「いま世の中で、アプリの陣取り合戦が多く行われている。このアプリが画面に残るということは、スマホの70%がアプリをタッチするということにつながるので、ここに勝っていくことが重要だ」と、アプリは有効だが、その分競争が激しい世界であると述べた。

Webとアプリの発想の違いについて、一般的にWebサイトでは、ユーザーをランディングページへ誘導させ、その後入力フォームまで誘導させてコンバージョン率をアップさせる、「垂直型マーケティング」を行っている。

一方アプリでは、新規獲得よりも、インストールしたユーザーにアプリ内のコンテンツを重視して、MAU(月間アクティブユーザー)やWAU(週間アクティブユーザー)を上げることで、コンバージョンレートがアップする「循環型マーケティング」が必要になってくる。

伴氏は、「『インストールする』『アクティブ率を上げる』『評価を上げる』。この3つの数値のKPIをもって追っていくことで、アプリの売上はあがっていく。そして安定した売上が出るようになると、ほかのユーザーを獲得するための広告施策が打てるようになる好循環が生まれてくる」と述べた。

そのほか、アプリのステータスに合わせてプロモーション手法を使い分ける方法やリエンゲージメント施策によって継続利用者を増加し、休眠ユーザーを復帰させる方法、またはSDKの種類や導入方法など、具体的な考え方や改善方法などが語られた。

アプリで呼べる「全国タクシー」。累計250万件まで至った経緯とは

続いて、「全国タクシー」アプリを運営するJapan TaxiのCMOである金高恩氏が登壇した。JapanTaxiは、日本交通から独立したIT部門の会社で、現在「全国タクシー」アプリを開発・運営している。2016年10月現在で累計アプリダウンロード250万件を達成したという。今回、250万件まで至った経緯と今後の目標について語られた。

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Japan Taxi株式会社 CMO 金高恩氏

2011年12月、「全国タクシー」アプリを公開。アプリを起動し、地図上から乗車場所を指定すると配車できるアプリである。はじめのうちは電話でタクシーを呼んでいただいた人に向けてアプリを紹介していたが、なかなかダウンロードには実を結ばなかったという。

タクシー会社には雨の日や雪の日、電車が止まった時など、タクシー会社の電話が集中するタイミングがある。そこで、回線が混雑して順番待ちの状態を狙って、「音声放送」の中に全国タクシーの紹介を入れ、ダウンロードを促したという。

また、「日本交通」は知っているが、「全国タクシー」を知らない既存顧客へ向けて電話アプローチをとったり、協力会社の車体や社内にアプリの紹介を掲載したり、オンライン広告を掲載する施策などを行って、ダウンロード数や配車率、リピート率を見ていたという。

今後の方針として金氏は、「日本の有職者約6,000万人のうち、スマホでタクシーを呼べるのは約2割しかいない。マーケットが出来あがっていないということが一番のネックになってきているので、今後は一番大きい8割のユーザーをどう開拓していくのかが課題」であると語られた。

ユーザーの離脱を防ぐ、アプリ活性化のためのKPI指標とは

Repro 中濱康広氏が「CRM、アプリ活性化におけるKPI指標の解説」をテーマに登壇。Reproは、CRM(インナップマーケティング)向けのSDKを開発・販売をしている会社である。さまざまなアプリ事業者と話をすると「アナリティクスツールは導入しているけど、使えていない、使いこなせていない」という悩みが結構あるという。今回は、MAUやDAU、WAUをどうやって増やしていくかというテーマで講演した。

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Repro株式会社 取締役 中濱康広氏

アプリは何をするかによって、かなりシンプルに作ったほうがユーザーは使いやすいと言われるが、現状はある程度の複雑さが出てしまうのは仕方ないことだ。そして、アプリを起動したユーザーにコンバージョンを促すことは難しい。そのため、ユーザーがコンバージョンへ至る経路の中で必ず通る画面にKPIを設定して、きちんと把握することが必要である。

具体的な事例を交えて、定量分析における「リテンション分析」と「ファネル分析」の使い方、セグメントしたユーザーへ向けて「プッシュ通知」を行う活用方法などを披露した。

しかし、上記のような「定量分析」だけではその画面を開いたかというのは分かるけれど、ユーザーがアプリを起動してから完了に至るまでの動きを「動画」で撮影することによって、ユーザーが時間をかけてどの画面をよく見たのか、ボタンではないところを何度もタップしたのか、どういうところでイラ立ちを覚えて離脱したのかというところが分析できるわけだ。

このように、アプリマーケティングは、上記の「定量分析」のほか、同時に「定性分析」を行うことが必要である。離脱が起きている前に定性分析をしてユーザーの動きをきちんと確認したうえで、セグメントしたユーザーにインナップマーケティングを行うことが重要であると語った。

アプリにおけるリターゲティング広告の重要性について

CRITEO(クリテオ)の三野泰宏氏が「アプリにおけるリターゲティング広告の重要性やその活用方法」について登壇した。CRITEOは、世界で130か国を展開する広告代理店である。主にリコメンド広告を提供し、1万2,000社を抱えている。CRITEOは、リコメンドしていくためのビッグデータをグローバルで保有しており、そのデータに基づいた最適な広告を提供している。

今回はCRITEOが保有する数値から分かった調査結果よりマーケット全体を俯瞰しながら、日本におけるアプリとはどういった状況なのか、アプリのイーコマースを中心に紹介する。

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CRITEO株式会社 アジア太平洋域(APAC) アプリ広告事業 シニアプロダクトスペシャリスト 三野泰宏氏

日本におけるモバイル経由の売上シェアは前年比11ポイント拡大し、52%と世界でトップであるという。これはドコモやau、ソフトバンクが「キャリア決済」という文化を作り上げてきた背景がある。

世界の小売業界における販売チャネル別コンバージョン率を「モバイルブラウザ」、「デスクトップ」「アプリ」の3つで比較すると、最も低いのは「モバイルブラウザ」であるという。そして「デスクトップ」はモバイルブラウザの2倍高く、「アプリ」はデスクトップのさらに 1.5倍高いという。そのため、アプリの期待値はかなり高いと言える。

グローバル市場の購買ファネルより「モバイルブラウザ」と「アプリ」を比較すると、1人当たりの閲覧商品数は、「アプリ」のほうが 4.6倍高く、買い物かごの追加率は 2.5倍高く、さらに購入率は 1.2倍高い。よって、コンバージョンレートは「アプリ」のほうが 3.0倍高い結果となったという。

「インストールにも投資したのにリテンションにも投資するのは重複しているか」との質問について、三野氏は80%違うと回答した。そのアプリが広告を出稿している場合、アプリ全体のおよそ20%は広告経由で獲得したユーザーであるため、リテンションの多いユーザーをアプリに呼び戻す施策としては有効であると述べた。

そのほか、調査結果と広告の役割について調査結果を交えて回答し、CRITEOが提供されている商品について事例を交えて説明をされた。

今回は、Webマーケター向けにアプリマーケティングの概要や、実際取り組んでいるアプリ事業者の事例、アプリマーケティングや広告効果の実例などが語られ、多くの参加者が内容をメモするなど大盛況のうちに終了した。